続、時山零次の怪奇日誌

部屋を出て下の階に下りようとすると階段の方から、コツコツコツ…
という音が聞こえてきた、そしてその後階段に近い方の部屋の扉の前からなにか声が聞こえてきた
「…ない」
そう言った後隣の部屋の扉の前に立っては
「…じゃない」
と何かつぶやき、そしてまた隣の部屋の扉の前に立ち
「…こじゃない…」
と繰り返していた…
なんだ!なんて言ってるんだ…?そう思いよく耳を澄ますと「ここじゃない…」
という声が聞こえてきた。
「あーやばい…やばいの見ちゃった、早く逃げないと…」
そう思ったのだがすでに遅く、ソレは僕の2つ隣の部屋の前にいた、そしてソレは
こちらの存在に気付いたらしく、こちらに近づいてきた…
「うっわ、やばい、これアレだ、変なの見ちゃった後家帰って寝ようとしたら枕元に
 憑いてきて お前見たな… 的な事を言われるパターンのヤツだ!」
と思って腰を抜かしているとソレはこう言った
「あの〜スイマセン404の田所さんの部屋って…」
と聞いてきた
「あっ…、た、田所さんならウチの隣です…」
そう言うとソレは
「あっ、そうですかスイマセンなにしろ今日が新聞配達の初日なもんで
 勝手がよく分からなくって…」
と言って隣の田所さんの部屋のポストに新聞を入れ去っていった。
「ビ、ビビらせやがって…」そう思いつつももう階段のコツコツ音は怖いんで
エレベーターで降りる事にした。