被害妄想少女 ヤエコ

「いらっしゃいませ、こちらお弁当と雑誌は別になさいま…ハッ!ス、スイマセン、ごめんなさい!」
「えっ?ゴメンナサイ状況よくつかめないんですけど、なんで謝ってるんですか?」
「すいません、私女王さまキャラとかじゃないんですが、別に、とか理由も特にないのに言っちゃったから気にして…ハッ!私いま、特にないって言った…ヤバい…ヤバいわ…」
「いや、あのさっきの別に、とか今の特にない、とかは会話の流れ的なもんであって別に普通の事だと…ってアレ?店員さん聞いてます?」
…ブツブツ…ブツブツ…
「もうダメ、もうムリだわ…私の人生もう終わりよ、明日からマスコミの異常なバッシングが始まるわ…もう終わり、おわりよ…」
そうブツブツと言いながら下を向いたままカウンターを出て出入り口の方の自動ドアへと向かうヤエコ
「あのー、店員さん?ん?アレどこ行くんですか、ちょっと・・・あのー、どなたかマトモな店員の方いらっしゃいますかー?あのー・・・」