ステファニーの休日 角材篇

その日ステファニーは日曜日という事もあり、近くのホームセンターへ出かけていた。そう、ステファニーの趣味は日曜大工なのだ。
そこでステファニーは目的の角材を何本か選ぶと「角材って、なんか事件の香りがするわね・・・」とつぶやきレジへと向かった。
そして、「これで遂にあれが出来るわ!」と思いつつ角材を持ちながら帰りのバスへ乗り込んだ。
2mはありそうな角材だったのでバスの乗客達が迷惑そうな目で見ていたがステファニーはテンションが上がりきっていたので
「この人達は私がこの後この角材で抗争でもすると思っているんだわ・・・」と勘違いしていた。
そしてバスの中で色々な事が無かった事も無いが、その後、無事に家へと着くと同時に日曜大工に取り掛かった。
カン、カン、カン、とトンカチの音が町に響きわたる。
すると近所のおじいさんが「ステファニーちゃんのトンカチの音か・・・そういえば今日は日曜だったな・・・」と言って少し笑った。
それにつられておばあさんも少し笑った。
カン、カン、カン・・・今日も日曜日は町中にトンカチの音が響きわたる。
実はこのトンカチの音を楽しみにしている人達がいるという事をステファニーは知らない。